バイオ研究のためのナノ・マイクロ加工実践セミナー(2019/10/9)
~微細加工技術を利用したバイオ研究の新展開~

※受付は全て終了しました。

微細加工技術を利用して流路や分析チップなどを作製してみたいと考えるバイオ系研究者(医、薬、農、理など) やバイオ応用への研究に新規参入したいと考える工学系研究者(電気、機械など)向けのチュートリアル的なセミナー講演と実習を行い、プラットフォームの利用を通じた新しい分野融合研究開発の進展に寄与することを目的とします。今回は、バイオ系の研究者による研究の事例を紹介し、プラットフォーム利用の有効性を理解していただきます。
関係の多くの皆様のご参加をお待ちしております。
セミナーは、座学コースと実習コースがあります。(実習コースのみの受講は出来ません)

フライヤー(pdf)

概要

開催日時 <座学コース>
   2019年 10月 9日(水) 13:00~17:00
<実習コース>
   受入れ実施機関ごとに設定 (プログラムをご確認ください)
   ※”後日調整”の場合は、参加者のご希望に応じ実施日程を調整致します。
場所 <座学コース>
   1)本会場:東京大学 浅野キャンパス 武田先端知ビル 1F セミナー室
   2)TV会場:北海道大学、東北大学、名古屋大学、京都大学、香川大学、広島大学
         ※TV会場ではWebを利用し、東京大学本会場のセミナーをTV中継します。

 

<実習コース>
   各実施機関の拠点にて実施(プログラムをご確認ください)

募集人数 <座学コース>
   40 名(東京大学本会場)+ 各TV会場10~20名程度
<実習コース>
   数人程度/各コース (プログラムをご確認ください)
参加申し込み https://nsn.kyoto-u.ac.jp/p/bio-nanomicro2019.html
受付は全て終了しました。
座学コース
プログラム
  13:00~13:05 司会あいさつ
     <微細加工プラットフォーム 代表機関>

  13:05~14:05 基調講演
     「マイクロ流体回路で拓く新しいバイオテクノロジー」 鷲津 正夫(東京大学)
      概要:リソグラフィーとPDMSによるモールディングを組み合わせて作るマイクロ流体回路には,
      新しい発想による生物・生化学・医学研究への道を開く大きな可能性がある。
      本講演ではオンチップ細胞融合を例にとり,その原理・製作・成果例について述べる。

  <休憩10 分>

  14:15~14:45 研究事例紹介①
     「血液流動性の研究」 清水 理葉(獨協医科大学)
      概要:産業技術総合研究所でチップを作成していただき、
      そのチップを使用して血液流動性の研究を行っています。
      単科医科ならではのコネクションや研究の限界、現在の研究などをお話しできればと思います。

  14:45~15:15 研究事例紹介②
     「ウェアラブルマイクロ流路汗パッチの開発」 関根 由莉奈(日本原子力研究開発機構)
      概要:汗には健康の指標となるようなバイオマーカーが含まれているため、
      非侵襲な診断利用が注目されています。しかし効率的な汗の採取には課題が残されていました。
      今回ウェアラブルで汗の採取及びバイオマーカー検出を可能とするデバイスの実現を目指し、
      NIMS微細加工プラットフォームの設備を利用して開発を行った成果について発表します。

  15:15~15:45 研究事例紹介③
     「1細胞機能の顕微計測のための微細加工」 山岸 舞(東京大学/株式会社ライブセルダイアグノシス)
      概要:細胞レベルの微小環境を作成する微細加工が1細胞研究に果たしている役割は非常に大きく、
      微細加工があればこそ今日の発展を迎えることができた。
      今回は私達が1細胞の機能イメージングデバイス開発において重要視した点や、
      その工夫がどのような知見に繋がったかなどご紹介したい。

  <休憩15 分>

  16:00~17:00
     「文科省ナノプラ事業・微細加工プラットフォームのご紹介/各実施機関のご紹介」
     微細加工プラットフォーム・代表機関
     /実施機関:東北大学、東京大学、東京工業大学、京都大学、香川大学
実習コース
プログラム
【基礎的な微細加工プロセス実習(無料)】

①バイオデバイス向け表面構造作製実習
レーザー描画装置による直接パターン形成とシリコン深掘りエッチング装置を用いたSi鋳型作製を行います。
また、様々なバイオデバイスへ応用可能なSi鋳型をPDMS等へ転写する表面構造作製の手法紹介を行います。
 日程:11/4~12/20(2日間、後日調整)
 定員:3名
 実施場所:北海道大学 創成科学研究棟(札幌市)

②マスクレス露光装置を用いたマイクロ流路の作製
マスクレス露光装置を用いたマイクロ流路の作製プロセスの基礎が学べます。
マスクレス露光の概要説明からパターン設計、露光に関する実習を行います。
 日程:10/24-25(2日間)
 定員:最大3名
 実施場所:産業技術総合研究所(茨城県つくば市)

③UVレーザ加工装置によるフレキシブル基板の加工
LPKF Laser & Electronics 社の協力により東大武田先端知ビル204号「VDECバックエンド加工室」にUVレーザ加工装置が導入されています。銅箔やフレキシブル材料、ITOなどの直接加工が可能です。
本実習コースでは装置に親しむことを目標とし、簡単な基板加工の体験機会を提供します。
 日程:後日調整(1日間)
 定員:若干名
 実施場所:東京大学 武田先端知ビル(東京都文京区)

④レーザ描画装置DWL66+による凸面へのレーザ露光
ハイデルベルグ社のレーザ描画装置DWL66+が東大ナノテクプラットフォーム微細加工拠点に導入されています。バイオユーザ向けの流路作製や凸面へのレーザ露光が可能です。
本実習コースでは装置に親しむことを目標とし、簡単なレーザ露光の体験機会を提供します。
 日程:後日調整(1日間)
 定員:若干名
 実施場所:東京大学 武田先端知ビル(東京都文京区)

⑤電子線露光装置の露光実習
電子線露光装置(JEOL JBX-6300SJ)を用いた微細パターン露光プロセスの実習を行います。
レジスト塗布、三層レジスト使いた立体構造パターン露光、及びパターン断面のSEM観察を実習します。
 日程:10/11(1日間)
 定員:最大4名
 実施場所:東京工業大学 大岡山キャンパス(東京都目黒区)

⑥PDMSマイクロ流路作製体験コース
マスクアライナによるSU-8厚膜レジストの凸型の作製し、この凸型をPDMSへ転写することでマイクロ流路を作製します。
PDMSマイクロ流路をガラス基板に接着し、溶液の導入と観察を行います。
 日程:後日調整(1日間)
 定員:最大3名
 実施場所:名古屋大学(名古屋市)

⑦PDMSマイクロ流路作製体験コース
マスクレス露光装置と、シリコンエッチングを用いた鋳型を作製します。
この鋳型形状をPDMSに転写することで簡単なマイクロ流路を作製します。
 日程:後日調整(1日間)
 定員:最大5名
 実施場所:豊田工業大学(名古屋市)

⑧MEMS技術を用いたマイクロ流路の作製
各自がデザインしたマイクロ流路をレーザー直接描画装置等を用いて作製(PDMS/ガラス基板)する。
作製したマイクロ流路デバイスに2種類の液体を流し混合状態を観察する。
 日程:第一候補 2/5-7 第二候補 1/29-31(3日間)
 定員:3名
 実施場所:京都大学 吉田キャンパス(京都市)

⑭マスクレス露光装置を用いたマイクロ流路パターン作製
マスクレス露光の概要説明からパターン設計、露光実習を行うことで、マイクロ流路パターン作製の体験を行います。
 日程:後日調整(1日間)
 定員:若干名
 実施場所:東京工業大学 大岡山キャンパス(東京都目黒区)

【アドバンスド実習(有料)】

⑨微細加工、マイクロデバイス全般
ご希望に応じた形で、シリコン、ガラス、PDMSなどを材料としたデバイスの試作を行います。
 日程:後日調整
 定員:3人程度まで
 費用:金額はデバイスによります
 実施場所:東北大学 西澤潤一記念研究センター内 試作コインランドリ(仙台市)

⑩マイクロフルイディクデバイスの作製と評価
マイクロフルイディクスの基礎について、チュートリアルを行った後、実際に自分で微小流路、微小容器等を作製し、使用方法、評価方法について実習形式で学ぶ。
 日程:後日調整(3日間)
 定員:5名
 参加費:10万円
 実施場所:筑波大学 総合研究棟B棟、工学系G棟(茨城県つくば市)

⑪PDMSマイクロ流路作製基礎
一般的なマイクロ流路作製法として、用意したマスクから鋳型となるパターンをSU-8のフォトリソグラフィで作製し、PDMSに転写する。
作製後蛍光色素等を使用して、流れの評価実験までを行う。
 日程:後日調整(2日間)
 定員:2名
 費用:5万円
 実施場所:香川大学(香川県高松市林町2217-20)

⑫電子ビーム露光を用いたナノワイヤトランジスタの作製とバイオセンサーへの応用
SOIウェハ上に電子ビーム露光、ドライエッチングを用いてSiナノワイヤを形成し、その上部に電解液容器を取りつけてイオン感応性FETとします。
電解液容器に検体模擬水溶液を入れてpHセンシングを実施します。
この実習を通してデバイス設計、リソグラフィー、ドライエッチング、イオン注入、酸化などのプロセス技術及びバイオセンシングの概要を学びます。
 日程:11/25-11/27(3日間)     
 定員:2名
 費用:3万円
 実施場所:広島大学 ナノデバイス・バイオ融合科学研究所(東広島市)

⑬流路付加バイオセンサーの作製・測定
予め作製したMOSFETと流路を組み合わせたバイオセンサーの作製・測定の実習を行います。
流路の設計、マスクレス露光装置及び深掘りエッチング装置を用いた流路鋳型の作製、PDMS への流路転写、MOSFET の閾値電圧の変化から水溶液のpHを測定します。
この実習を通して、流路設計、リソグラフィー、バイオセンシングの概要を学べます。
 日程:1/8-1/10(3日間)    
 定員:2名
 費用:3万円
 実施場所:広島大学 ナノデバイス・バイオ融合科学研究所(東広島市)
お問合せ先 微細加工プラットフォーム・コーディネーター
TEL: 075-753-5656
Email: nanofab-coordinators(at)t.kyoto-u.ac.jp
※(at)をアットマークに変更してからご使用ください